コラム

後継者・次期経営者としてリーダーシップを発揮していくためのポイントとは?

土井 実紗 2025年2月7日

ご相談内容

・3年後に次期経営者として指名をされた(親族承継)

・自分が社長になるまでに今後の会社をより成長させていくための準備として何をすればよいか知りたい

・今後経営者になるにあたり、自身が自信をもって経営業務を行っていくには、数値管理・財務に関する知識などが浅いと感じている。融資などの相談の際に銀行さんと話せるようになりたい。

 

成長企業診断による現状分析と改善策

●現状分析

・これまで、安定的に成長をしており、資金繰りや財務体質などが良い

・一方では、社員1人あたりの売上総利益が低く、社員の高齢化により、若手の育成が必要

・事業承継にむけて、新たな理念・ビジョンを明らかにし、社員様へ共有を行ってきた

・理念ビジョンの共有と、大まかな事業計画は作成されたが、ビジョンを実現するための具体的な数値計画(中長期計画・短期予算)構築までにはいたっていない

・経営者としての知識の向上や労務の整備が必要

 

●解決策

後継者に必要な、財務を中心とした知識向上を行う。(株主総会で自社の決算書を説明できるようになる)

3年後・5年後に実現したい未来を見据えた仕組み化(10KFG)の整備を実施

-ビジョンを実現するための具体的な数値計画(中長期計画・短期予算)構築、予実管理の実施

-理念・ビジョンと連動する、社内の労務環境の整備

 

 

【ビジョンを実現するための具体的な数値計画(中長期計画・短期予算)構築】

1, 現状を分析(売上項目毎の粗利率の状況や管理の状況を確認)。

2, 中長期事業計画を策定し、3年後・5年後までに取り組むことを明確にする。

3, 中長期事業計画の売上目標を細分化し、年間案件数・単価を明確にし、原価や営業利益の確認

4, 短期予算計画を策定し、年間案件数や、納品・計上時期などと照らし合わせ今期来期の具体化

 

【経営の知識向上】

成長企業の創り方セミナーを受講し、仕組み化の基礎を習得

日本一分かりやすい会計塾を受講し、自社の貸借対照表や損益計算書を説明できるようになる

 

【労務の知識向上・就業規則や雇用契約書の見直し】

実践で学ぶ!労務管理ステップアップ講座を受講し、労務の知識向上

経営方針や会社の現状に沿った就業規則・雇用契約書の見直しなどのサポート

 

 

まとめ

創業してから3代目として事業承継が決まり、今後後継者としてリーダーシップを発揮していきたいと強く感じていらっしゃる中で、これまで様々なセミナーや研修を受けたが、「自分自身がもっと成長したい」「ほかにもできる準備があるのではないか」「必要な知識が足りているのか」など不安を抱え、ご相談にこられました。

成長企業診断®を通じ、

・会社の成長に必要な項目の全容が理解できたこと

・成長企業診断®のヒアリング項目を、今後経営を担うメンバーで共に回答をすることで、認識をあわせるきっかけとなった

・報告書の数値データを見て、会社の現状を客観的な指標で捉えることができ、課題が明確になったこと

・後継者としてリーダーシップを発揮していくうえで、会社の課題が明確であること、やるべきことが明確であることが、リーダーとしての自信につながる

など、様々な気づきや発見がありました。

 

理念・ビジョンに沿ってやるべきことが明確にすることは、先が読めない時代だからこそ、経営に不可欠な取り組みです。そのためにも、今、会社や組織が度の現在地にいるのか、適切に把握をし、未来へのギャップを確認していきましょう。

 

このギャップ=課題を解決するための事業計画を策定していくことで、全ての数字に意味を持たせることができるようになります。

意味を持たせた数値や計画・方向性を指し示すことは、何よりも経営者として必要なリーダーシップであり、会社や組織に関わる全ての関係者との信頼関係構築・社員のロイヤリティー向上につながります。

 

(文責:土井 実紗)

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