「うちの幹部や社員はなかなか育たない」とよく経営者の皆様からお話を聞きます。
そう感じている経営者や幹部の方はいませんか?
もしかすると、それは幹部の方々の能力やスキル不足ではなく、「役割分担」に原因があるのかもしれません。
幹部の役割とは、経営計画で定められた目標を管理し、目標達成に向けてチームを牽引することです。そして、その過程でメンバーの育成も行う必要があります。
しかし、そもそも明確な経営計画が存在しなければ、幹部は何を目標に、どのようにチームを導けば良いのか分かりません。与えられた役割が曖昧であれば、彼らは本来の力を発揮できず、成長の機会も失ってしまうでしょう。
だからこそ、経営計画の策定と共有が、何よりの幹部育成となるのです。
経営計画は、組織全体の羅針盤
経営計画は、組織の進むべき方向を明確に示す羅針盤です。計画を策定する過程で、経営者は自社の現状を分析し、将来のビジョンを描き、具体的な目標を設定します。このプロセスこそが、経営者自身の思考を整理し、幹部に示すべき道筋を明確にする絶好の機会となるのです。
そして、策定された計画は、幹部と共有することで、組織全体に一体感が生まれます。幹部は、自身の役割を理解し、目標達成に向けて主体的に行動できるようになります。また、計画達成の過程で、課題解決能力やリーダーシップも自然と身についていくでしょう。
もし、幹部の育成に課題を感じているのであれば、まずは足元を見つめ直し、自社の経営計画を策定することから始めてみてください。そして、その計画を幹部と共有し、彼らに具体的なミッションを与えること。
計画に基づく明確な役割分担と、目標達成に向けた挑戦こそが、幹部を成長へと導く最良の育成となるはずです。
(文責:土井 実紗)