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更新日:2026年3月26日
有給休暇を取得したとき、給与明細を見て「思っていたより金額が少ない」と感じたことはありませんか。
実は、有給休暇の金額は会社によって計算方法が異なり、通常の給与の6割程度になるケースもあります。
本記事では、有給休暇の金額を決める3つの計算方法や、正社員・パート・アルバイトなど雇用形態別の具体的な計算例を解説します。
また、有給を取ると給料が減るのか、金額が少ないと感じた場合の確認方法や相談先についてもまとめました。
有給休暇の金額に疑問を感じている人や、これから有給を取得する予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
有給休暇を取得した日の賃金は、労働基準法第39条第9項で認められた3つの方法のいずれかで計算されます。
どの計算方法を採用するかは会社が就業規則で定めており、計算方法によって受け取れる金額が異なります。自分の会社がどの方法を採用しているか確認することが重要です。
通常賃金方式は、有給休暇を取得した日も普段働いた場合と同じ金額が支払われる計算方法です。従業員にとって有利になりやすい方式といえます。
所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金をそのまま支給。月給制の場合は給与が減らず、時給制の場合は「時給×所定労働時間」で計算されます。
計算が簡単で給与計算の事務処理が簡略化されるため、月給制のフルタイム社員を多く抱える会社で採用されることが多いです。
計算例①(月給制・正社員)
月給30万円、その月の所定労働日数21日の場合
→ 300,000円 ÷ 21日 = 14,286円(1日あたり)
計算例②(時給制・パート)
時給1,100円、1日5時間勤務の場合
→ 1,100円 × 5時間 = 5,500円(1日あたり)
平均賃金方式は、過去3ヵ月間の賃金総額を総暦日数(土日祝日を含む)で割って計算する方法です。労働基準法第12条で定められています。
暦日数で割るため、実際の勤務日数が少ない人は1日あたりの金額が低くなる傾向があります。特にパートやアルバイトなど、週に数日しか働いていない人は、通常賃金方式より金額が少なくなることが多いです。
平均賃金方式では、原則の計算額と最低保障額を比較して、高い方が適用されます。この最低保障額の計算で使われる「60%」が、いわゆる「有給休暇の金額が6割」といわれる由来です。
計算例①(正社員・月給制)
過去3ヵ月の賃金総額90万円、暦日数91日、実労働日数62日
・原則:900,000 ÷ 91 = 9,890円
・最低保障:900,000 ÷ 62 × 0.6 = 8,709円
→ 高い方の 9,890円 が有給1日の金額
計算例②(パート・時給制・週3日勤務)
過去3ヵ月の賃金総額24万円、暦日数91日、実労働日数36日
・原則:240,000 ÷ 91 = 2,637円
・最低保障:240,000 ÷ 36 × 0.6 = 4,000円
→ 高い方の 4,000円 が有給1日の金額(通常の日給5,500円より約27%少ない)
標準報酬日額方式は、従業員に不利となるリスクがあるためほとんど採用されていない方法です。
健康保険の標準報酬月額を30で割った金額で計算されます。この方法を採用するには労使協定の締結が必須条件。労働者の過半数で組織する労働組合、または過半数代表者との書面による協定が必要です。
3つの計算方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、会社の業種や給与体系によって適した方法が異なります。
| 計算方法 | 計算式 | メリット | デメリット | 適した雇用形態 |
|---|---|---|---|---|
| 通常賃金 | 月給÷その月の所定労働日数 または時給×所定労働時間 | 従業員に有利、計算が簡単 | 会社の負担が大きい | 月給制正社員 |
| 平均賃金 | 過去3ヵ月の賃金総額÷総暦日数 | 変動給与に対応可能 | 金額が低くなりやすい | シフト制・歩合制 |
| 標準報酬日額 | 標準報酬月額÷30 | 計算が簡便 | 労使協定が必要、金額が低い | 社会保険加入者 |
なお、会社は労働者ごとや事案ごとに計算方法を変更することはできません。就業規則に定められた方法で統一して計算する必要があります。
有給休暇の金額は、正社員・パート・アルバイト・派遣社員など雇用形態によって計算方法や支給額が異なります。
ここでは、雇用形態ごとの具体的な計算例を紹介します。
正社員は通常賃金方式を採用している会社が多く、有給休暇を取得しても給与が減ることはありません。
月給制の場合、有給を取得しても欠勤控除されないため、毎月の給与額は変わりません。
パートタイム労働者も、入社から6ヵ月以上経過し、所定労働日の8割以上出勤していれば有給休暇が付与されます。
有給休暇の金額は、会社が採用している計算方法によって異なりますが、通常賃金方式であればシフトどおりの金額、平均賃金方式では通常より少なくなるケースがあります。
パートの有給休暇の付与日数は、週の所定労働日数と勤続年数によって決まります。
| 週の所定労働日数 | 6ヵ月 | 1年6ヵ月 | 2年6ヵ月 | 3年6ヵ月 | 4年6ヵ月 | 5年6ヵ月 | 6年6ヵ月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5日以上 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
| 4日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 3日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 2日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 1日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
アルバイト・バイトもパートと同様に有給休暇の権利があります。「バイトに有給はない」と思われがちですが、これは誤りです。
入社から6ヵ月以上経過し、所定労働日の8割以上出勤していれば、アルバイトでも有給休暇が付与されます。付与日数はパートと同じく、週の所定労働日数と勤続年数で決まります。
計算方法はパートと同じですが、アルバイトの場合はシフトが曜日によって異なるケースが多いため、通常賃金方式では有給を取得する日の所定労働時間で計算されます。
派遣社員の有給休暇は、派遣先企業ではなく派遣元(派遣会社)が支払います。計算方法も派遣元の就業規則に基づきます。
有給休暇の金額に疑問がある場合は、派遣先ではなく派遣元の担当者に確認しましょう。
有給休暇の金額が6割になるのは、平均賃金方式で「最低保障額」が適用された場合です。
この60%ルールは労働基準法第12条で定められた正当な計算方法であり、違法ではありません。
ただし、計算結果が最低賃金を下回る場合は違法となる可能性があります。
平均賃金の最低保障額は、「過去3ヵ月の賃金総額÷その期間の実労働日数×60%」で計算されます。
原則の計算額と比較して、高い方が有給休暇の金額として適用されます。
この制度は、時給制・日給制・出来高払制の労働者が、労働日数が少ないと平均賃金が極端に低くなることを防ぐために設けられました。
たとえば、原則計算より最低保障額の方が高くなった場合、最低保障額が平均賃金として適用されます。
パートやアルバイトなど週に数日しか働いていない人は、暦日数で割る原則計算よりも、実労働日数で割る最低保障額の方が高くなるケースが多いです。
平均賃金の最低保障額(6割)は、労働基準法第12条で認められた計算方法です。就業規則に計算方法が明記されていれば、6割になっても違法ではありません。
労働基準法第39条第9項では、有給休暇の賃金として「通常賃金」「平均賃金」「標準報酬日額」の3つの方法が認められています。いずれかの方法であれば適法となります。
ただし、就業規則に計算方法が明記されていない場合や、労働者に説明なく計算方法を変更した場合は問題となる可能性があります。
有給休暇の計算結果が最低賃金を下回る場合、通常の労働時間の賃金については違法となります。
ただし、平均賃金方式・標準報酬日額方式による有給休暇の賃金は、労働基準法の計算方法に基づく場合、最低賃金を下回っても直ちに違法とはならないとされています。
特にパートなど実労働日数が少ない人は、計算結果が時給換算で最低賃金を下回ることもあります。
これは平均賃金方式の計算上やむを得ないことです。不明点がある場合は、会社の人事部門や労働基準監督署に確認しましょう。
「有給を取ったら給料が減った」と感じる人は少なくありません。実際に減るかどうかは、会社が採用している計算方法によって異なります。
通常賃金方式を採用している会社では、有給休暇を取得しても通常どおりの給与が支払われます。月給制の正社員であれば、有給を取得した月も欠勤控除されないため、給料は減りません。
時給制のパート・アルバイトでも、通常賃金方式なら「時給×所定労働時間」で計算されるため、通常出勤と同じ金額を受け取れます。
平均賃金方式を採用している会社では、有給取得日の金額が通常の日給より低くなることがあります。特に週の勤務日数が少ないパート・アルバイトは、暦日数で割る計算のため、金額が少なくなりやすい傾向があります。
ただし、これは労働基準法で認められた計算方法であり、違法ではありません。
有給を取得して給料が少ないと感じた場合は、以下の3点を確認しましょう。
有給休暇の金額が適正かどうかを確認するには、給与明細と就業規則を照らし合わせることが重要です。
金額に疑問がある場合は、会社の人事・総務に確認し、解決しない場合は労働基準監督署などの公的機関に相談できます。
給与明細で有給休暇の金額を確認する際は、「有給休暇」「年次有給休暇」「有休」「年休」「有給休暇手当」などの項目を探しましょう。会社によって表記方法が異なります。
不明な場合は、人事・経理部門に「どの計算方法を採用しているか」を確認しましょう。労働基準法第89条により、会社は就業規則に有給休暇の賃金計算方法を明記する義務があります。
有給休暇の金額には、基本給と固定手当(役職手当・職務手当等)は含まれます。しかし、残業代・通勤手当・臨時手当は計算方法により扱いが異なります。
| 手当の種類 | 通常賃金方式 | 平均賃金方式 |
|---|---|---|
| 基本給 | 含まれる | 含まれる |
| 役職手当・職務手当 | 含まれる | 含まれる |
| 残業代 | 含まれない | 含まれる |
| 通勤手当 | 原則含まれる | 原則含まれる |
| 臨時手当(賞与等) | 含まれない | 除外される |
「基本給のみ」の支給の場合、通常賃金方式で固定手当を除外している可能性があります。
就業規則で計算方法を確認しましょう。
有給休暇の金額が少ないと感じた場合は、以下の手順で対応しましょう。
まず、会社の人事・総務に計算方法を確認します。
会社側の計算ミスや就業規則の誤解の可能性もあるため、まず社内で確認することが重要です。
社内で解決しない場合は、以下の公的機関に相談できます。
労働基準監督署に相談すると、会社に対して是正勧告が行われる可能性があります。相談は無料で、匿名でも可能です。
有給休暇の金額を正しく計算するためには、いくつかの注意点があります。時間単位の有給取得や手当の取り扱いについて確認しておきましょう。
労使協定を締結すれば、有給休暇は1日単位だけでなく時間単位での取得も可能です(年5日が上限)。
時間単位の有給取得の場合、1時間あたりの賃金は以下のように計算します。
有給休暇取得日は実際に通勤しないため、通勤手当の取り扱いが問題になることがあります。
また、有給取得を理由に皆勤手当を不支給にすることは、有給休暇の取得を抑制する「不利益取り扱い」に該当する可能性があるため注意が必要です。
最後に、有給休暇の金額についてよくある質問をまとめました。
パートと同様、通常賃金・平均賃金・標準報酬日額のいずれかで計算されます。週の勤務日数や時間が曜日によって異なる場合、通常賃金方式ではその日の所定労働時間で計算されます。詳しくは「アルバイト・バイトの有給休暇の金額はいくら?」をご覧ください。
パートの有給休暇の金額は、会社の計算方法によって異なります。通常賃金方式なら「時給×所定労働時間」の満額が支給されます。平均賃金方式の場合は、過去3ヵ月の賃金総額から計算されるため、通常の日給より少なくなることがあります。自分の会社がどの計算方法を採用しているかは、就業規則で確認できます。
通常賃金方式を採用している会社であれば、有給休暇を取得しても給料は減りません。ただし、平均賃金方式の場合は通常の日給より少なくなることがあります。いずれの場合も労働基準法で認められた計算方法であり、違法ではありません。
派遣元(派遣会社)が支払います。派遣社員の雇用主は派遣元であり、給与・有給休暇の付与・賃金支払いはすべて派遣元の責任です。
派遣先企業は有給休暇の給与負担はしません。有給休暇の金額に疑問がある場合は、派遣元に確認しましょう。
有給休暇の買取は原則として禁止されていますが、退職時の未消化分については例外的に認められています。ただし、買取は法律上の義務ではないため、対応は会社によって異なります。
買取を行う場合は、通常賃金または平均賃金で計算されることが多いです。
買取を希望する場合は、退職前に会社の人事部門に確認しましょう。
有給休暇の金額は、労働基準法で認められた3つの計算方法(通常賃金・平均賃金・標準報酬日額)のいずれかで決まります。
どの方法を採用しているかは会社の就業規則で確認できます。
有給休暇の金額が6割になるケースは、平均賃金方式で最低保障額が適用された場合であり、これ自体は違法ではありません。
ただし、就業規則に計算方法が明記されている必要があります。
正社員・パート・アルバイト・派遣社員など、雇用形態によって計算方法や金額は異なります。自分の雇用形態に合った計算方法を確認し、有給休暇の金額が適正かどうかチェックしましょう。
有給休暇の金額に疑問がある場合は、まず給与明細と就業規則を確認し、会社の人事部門に問い合わせましょう。
それでも解決しない場合は、労働基準監督署や労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)に相談できます。
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