The VISION士業の未来を語る

HOPの目指すものと
求める人材

HOPでは、次のようなキャリアイメージを考えています。まず、新卒の場合は、約一年間内勤でしっかりと会計入力や月次資料の作成、決算業務を学びます。その後入社後5年ぐらいの間でさまざまなお客さまを担当し、中小企業のいろいろな悩みを聞き、ソリューションを考える。そうするうちに知識やスキルが次第に身につき、一人前になれるはずです。そうなったとき、ぜひ「自分の旗」を立ててほしい。一人前という意味では何でもできるでしょうが、自分が「これなら誰にも負けない」と言える、得意な何かを見つけてほしいのです。

例えば、相続をメインでやるのもいいし、中小企業の経営改革を一緒にやるのが好きだという人、起業を支援する人、医業が得意な人、女性経営者を応援したい人など、何でもいいので自分が得意とする分野で1本、旗を揚げてもらいたいと考えています。そうしたメインのテーマを持った税理士や社会保険労務士になる。そして、バリバリ仕事をしてもいいし、ライフワークバランスをしっかり考えながら働くのもいい。そこからは自分のペースでやってもらえばいいと思っています。

一人前になった後、独立するという道もあります。HOPは、私が自宅で開業したところからスタートしました。次に茅場町に10坪の事務所を借り、その後30坪の事務所に移転。現在の場所にオフィスを構えるのは、さらにそのあとです。その間に分かったことがあります。独立してインフラを整えるというのは、とても労力とコストがかかる、ということです。 HOPでいま、税理士や社会保険労務士としてパフォーマンスを発揮し、一生懸命やってくれている人が、個人で独立して10坪になった途端、余計な苦労を背負うことになります。それはいかにももったいない、と思って考えたのが、支店やフランチャイズという形で独立するという方法です。それによって、インフラにお金が掛からなかったり、ホームページを共有できたりなど、しなくてもよい苦労を減らせるでしょう。私が開業から20年かけて築いたものが、恐らく3年程度あればできるはずです。私はこのHOPを船だと思っています。母船としてうまく使ってもらい、それぞれが自分の船に旗を立てて仕事をしてもらえばいいと考えています。

昔は、独立するという人が多くいましたが、いまは独立すること自体が難しくなっています。税理士や社会保険労務士として開業しても、なかなか自分が思うような売上に至らない人もたくさんいます。特に、昔ながらの記帳代行を仕事のメインにしていると、そうは稼げないというのが実情です。我々の業界が元々どのようだったかと言うと、1人の税理士や社会保険労務士がいて、5人~10人の簿記2級レベルの人がいて、その人たちがお客さまのところに行って試算表をつくり給与計算や入退社の手続きをするという仕事でした。なかには、資格は取らなくてもいい、という先生もいました。資格を取った瞬間に先生と並ぶので、自分の取り分を気にしたり、あるいはどうせ辞めていくのだから、ということでしょう。

しかしいまは、お客さまの要求レベルが非常に高くなっています。直接お客さまと接するとき、税理士や社会保険労務士など専門的な知識を持って話せる人材でなければ対応できなくなっています。まだまだ税理士や社会保険労務士ひとりの頑張りで持っている事務所が多いのですが、HOPグループは、資格者8名に正社員10名と、士業比率がとても高いです。専門家集団として組織プレーができるのが、HOPの大きな特長になっています。

私の実家は社員50名ほどの建築会社でした。中小企業の社長である父が、人材や資金の問題で、母と二人で苦労しているのを知っていました。それを税理士がアドバイスし支えているのも見ていました。将来、自分がそういう職業に就けば父を助けられるかもしれないと思ったのが、この仕事を選んだ直接の動機です。綺麗な言葉でいうと、日本を支えている中小企業を助けられるのは我々しかいない、という思いで始めた事務所ですが、この仕事を選んでよかったと思う瞬間があります。例えば、決算が終わり、社長から「いい決算ができた、ありがとう」と言われたとき。飲食店が新規店舗を出す、あるいは医院が新しく開業するときなど、資金計画や業者選定など最初の部分から手伝い、それがうまくいったときもそうです。HOPでは、そういう瞬間に、よく出会うことができます。

もちろん税理士や社会保険労務士など士業という仕事には、ハードな側面もあります。コンサルタントの仕事は、これをやれば終わりというものではありません。のめり込めば、いくらでもやることがあります。決算が多い月やプロジェクトを抱えていると、帰宅が遅くなることがあるのも確かです。

20代、30代で、これから税理士や社会保険労務士など士業として一人前を目指すという若い人を大いに歓迎します。まだ、取れた資格は3科目という人でもいい。人を成長させ、本人の自立と安定を支援するところが、HOPの一番の強みと考えています。そのためのステージをつくり、皆をそこから輝かせるのが経営者としての私の仕事だと思っています。

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