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日割り計算とは?給与・家賃の計算方法をわかりやすく解説

更新日:2026年2月10日

日割り計算とは?給与・家賃の計算方法をわかりやすく解説

日割り計算とは、月額料金や給与などを日数で按分して、実際に利用・勤務した日数分の金額を算出する計算方法です。

月途中の入社・退職時の給与計算や、賃貸物件の入居・退去時の家賃計算など、さまざまな場面で必要になります。

本記事では、日割り計算の基本公式から給与・家賃での具体的な計算方法を徹底解説。

さらに、30日・31日基準の違いと端数処理のルールについても分かりやすく説明しています。

無料で使える自動計算ツールやExcelでの計算方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
  • 日割り計算の定義と基本公式
  • 給与の日割り計算方法(入社・退職・欠勤時)
  • 家賃の日割り計算方法(入居・退去時)
  • 30日・31日基準の違いと端数処理のルール
  • 無料の自動計算ツールとExcel活用法

日割り計算とは?基本的な意味と公式

日割り計算とは、月額で発生する料金や給与を日数単位で按分し、実際に利用・勤務した日数分の金額を算出する計算方法です。

月の途中で契約が開始・終了した場合に、公平な金額を算出するために使われます。

この章では、日割り計算の基本公式と、どのような場面で必要になるのかを徹底解説。

また、計算方式の種類も3つ紹介します。

日割り計算の定義と基本公式

日割り計算の基本公式は、以下の通りです。

日割り計算の基本公式
  • 日割り金額 = 月額 ÷ その月の日数 × 利用日数

たとえば、月額10万円のサービスを30日の月に15日間利用した場合、日割り金額は「10万円÷30日×15日=5万円」となります。

この公式は給与、家賃、サブスクリプションサービスなど、月単位で発生する様々な料金に適用できます。

日割り計算の考え方はシンプルです。

まず「1日あたりの単価」を算出し、それに「対象日数」を掛けるという2ステップで構成されています。

日割り計算の2ステップ
  • ステップ1:1日あたりの単価を算出(月額÷その月の日数)
  • ステップ2:対象日数を掛ける(1日あたり単価×利用日数)

日割り計算が必要になる場面

日割り計算は、月単位で発生する料金を途中から開始・終了する際に必要です。

主な場面として以下が挙げられます。

■日割り計算が必要になる場面
シーン 具体例
給与 月途中入社、月途中退職、欠勤控除、産休・育休
家賃 入居時の日割り家賃、退去時の日割り精算

サブスク
月途中解約時の返金計算

保険料
月途中での加入・脱退時の保険料計算

固定資産税
不動産売買時の売主・買主間での精算

給与の場合、月途中で入社した社員には在籍日数分のみを支給するのが一般的です。

また、賃貸物件では入居日から月末までの家賃を日割りで計算し、初期費用として支払います。

日割り計算を行うことで、サービス提供者と利用者の双方にとって公平な金額を算出できるのです。

日割り計算の3つの方式(暦日数・所定労働日数・固定日数)

日割り計算には主に3つの方式があり、それぞれ計算に使う「日数」が異なります。

どの方式を採用するかによって、計算結果が変わるため注意が必要です。

■日割り計算の3つの方式
計算方式 分母となる日数  特徴  主な用途
暦日数方式

その月の暦日数(28〜31日)  計算がシンプル、月により単価が変動  家賃、小規模企業の 給与
所定労働日数方式

その月の所定労働日数  実労働に基づき公  平、単価が高い  企業の給与計算
固定日数方式 30日固定など  毎月同じ単価で安定  家賃、建設業・製造 業の給与

暦日数方式は、その月のカレンダー上の日数(28日〜31日)を分母として計算します。

計算がシンプルで手計算でも対応しやすいのがメリットです。

ただし、月によって1日あたりの単価が変動するデメリットがあります。

所定労働日数方式は、企業の就業カレンダーに基づいた勤務日数を分母とします。

「働いた分だけ支給する」という考え方に沿った公平な計算が可能です。

ただし、月によって日数が変動します。

固定日数方式は、月の日数に関係なく「1ヶ月=30日」などと固定して計算します。

毎月同じ単価で計算でき、安定した金額になるのが特徴です。

計算方式選びのポイント
  • 給与の場合は就業規則や賃金規定で定められた方式に従う
  • 家賃の場合は賃貸借契約書に記載された方法を確認する
  • 法律で「この方式を使うべき」という決まりはない

給与の日割り計算方法と計算例

給与の日割り計算は、月途中入社・退職や欠勤時に必要です。

法律で計算方法が定められているわけではなく、各企業の就業規則や賃金規定に従って計算します。

この章では、具体的な計算例を交えながら、給与の日割り計算方法を解説します。

月途中入社・退職の日割り計算

月途中で入社または退職した場合、その月の給与は在籍日数分のみを日割りで計算します。

計算方式により金額が大きく異なるため、事前に会社の規定を確認しておくことが重要です。

月給20万円の社員が4月(30日間、所定労働日数21日)の15日から月末まで勤務した場合の計算例を見てみましょう。

■3つの方式の計算例
計算方式 計算式 支給額
暦日数方式
20万円÷30日×16日 106,667円
所定労働日数方式
20万円÷21日×11日 104,762円
月平均所定労働日数方式 20万円÷20.5日×11日 107,317円

上記のように、同じ勤務日数でも計算方式により支給額が数千円から数万円変わることがあります。

給与の日割り計算に法的なルールはありません。

企業が合理的な方法を選択できますが、就業規則や賃金規定に明記し、従業員に周知しておく必要があります。

欠勤・休職時の日割り計算

欠勤や休職で勤務しなかった日がある場合、「欠勤控除」として給与から差し引きます。

月給制であっても、ノーワーク・ノーペイの原則により、働いていない日数分を控除することが認められているのです。

欠勤控除の計算式は以下の通りです。

欠勤控除の計算式
  • 控除額 = 月給 ÷ 所定労働日数(または暦日数) × 欠勤日数

たとえば、月給20万円の社員が所定労働日数21日の月に3日欠勤した場合。

所定労働日数方式では「20万円÷21日×3日=28,571円」が控除額となります。

欠勤控除で注意すべき点は、端数の処理方法です。

控除額の端数を切り上げると労働者に不利になるため、欠勤控除の端数は切り捨てるのが原則となります。

一方、支給額の端数は切り上げて労働者に有利にするのが一般的です。

手当は日割り計算の対象になるか

給与には基本給以外にも各種手当が含まれます。

ただし、すべての手当が日割り計算の対象になるわけではありません。

手当の性質によって扱いが異なります。

■日割り計算の対象となる手当
手当の種類 日割り対象 理由
基本給
対象 勤務日数に応じて支給
時間外手当
対象 実際の残業時間に応じて支給
通勤手当
実費精算が一般的 出勤日数に応じた交通費を精算
住居手当・家族手当
満額支給が望ましい 出勤日数と関連しない福利厚生
役職手当 会社規定による 役職に対する対価として判断が分かれる

住居手当や扶養手当などの定額手当は、福利厚生的な意味合いが強いです。

出勤日数に関係なく発生する費用を補助する目的があります。

そのため、日割りにする合理的理由がないケースが多く、満額支給が望ましいのです。

ただし、手当の扱いは会社ごとの規定によって異なります。

就業規則や賃金規定を確認し、不明点があれば人事部門に問い合わせましょう。

家賃の日割り計算方法と計算例

家賃の日割り計算は、賃貸物件への入居時や退去時に必要になります。

計算方法は物件や管理会社によって異なるため、賃貸借契約書で確認することが重要です。

この章では、入居時・退去時それぞれの日割り計算方法と、管理費・共益費の扱いについて解説します。

入居時の家賃日割り計算

入居時の日割り家賃は、入居日からその月の末日までの日数分を計算します。

初期費用として、日割り家賃に加えて翌月分の家賃(前家賃)を支払うのが一般的です。

日割り家賃の計算方法は主に3種類あります。

■日割り家賃の計算方法
計算方法 計算式  特徴
実日数割り

月額家賃÷その月の日数×入居日数 月の実日数に基づく公平な計算
30日割り
月額家賃÷30日×入居日数 毎月同じ単価で計算が安定
31日割り 月額家賃÷31日×入居日数 入居者に有利になりやすい

たとえば、月額家賃8万円の物件に4月15日(30日の月)から入居する場合を計算してみます。

計算例:月額8万円、4月15日入居(16日間)
  • 実日数割り:8万円÷30日×16日=42,667円
  • 30日割り:8万円÷30日×16日=42,667円
  • 31日割り:8万円÷31日×16日=41,290円

不動産業界では30日割りの契約が多いです。

実日数で計算すると月によって1日あたりの単価が変わるため、30日固定にして計算を安定させる狙いがあります。

退去時の家賃日割り計算

退去時は、月初から退去日までの日数分を日割り計算し、すでに支払っている1ヶ月分の家賃から過払い分が返金されます。

ただし、契約内容によっては日割り計算されない場合もあるため注意が必要です。

退去時の家賃精算パターン
  • 日割り計算:退去日までの日数分のみ支払い、過払い分は返金
  • 月割り計算:月途中退去でも1ヶ月分全額支払い、返金なし
  • 半月単位:15日を基準に半月分or1ヶ月分を支払い

「月割り」契約の場合、たとえば15日に退去しても月末までの家賃を支払う必要があります。

退去時に損をしないためには、契約前に賃貸借契約書の「解約に関する条項」をよく確認しておくことが大切です。

また、退去の際は解約告知期限(一般的に1ヶ月前まで)を守る必要があります。

告知期限を過ぎてから解約を申し出ると、追加で家賃を請求される場合があるので注意しましょう。

管理費・共益費の日割り計算

管理費や共益費も、家賃と同様に日割り計算されることが一般的です。

計算方法も家賃と同じで、契約書に記載された方式(実日数割り、30日割りなど)に従います。

ただし、物件によっては管理費・共益費が日割り対象外となっている場合もあるので注意してください。

とくに入居時の初期費用を計算する際は、家賃だけでなく管理費・共益費の日割り有無も確認しておきましょう。

日割り計算の対象となる費用(一般的な例)
  • 家賃
  • 管理費
  • 共益費
  • 駐車場代
  • 町内会費
日割り計算の対象外となることが多い費用
  • 敷金
  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 火災保険料

日割り計算における30日・31日の違いと端数処理

日割り計算では「何日で割るか」という基準と、計算結果の「端数をどう処理するか」が重要なポイントです。

基準や処理方法によって最終的な金額が変わるため、しっかり理解しておきましょう。

30日固定・31日(暦日)基準の違い

日割り計算で「何日で割るか」は、30日固定と暦日基準の2つに大別されます。

どちらを採用するかで1日あたりの単価が変わり、最終的な金額にも影響します。

■30日固定と暦日基準の違い
基準 月給20万円の場合の1日単価
30日固定
6,667円(毎月同額)
1月(31日)
6,452円
4月(30日)
6,667円
2月(28日)
7,143円
2月うるう年(29日) 6,897円

30日固定の場合、どの月でも1日あたり6,667円で計算できます。

シンプルで管理しやすいのがメリットです。

一方、暦日基準では月によって単価が変動し、2月は1日あたりの単価が最も高くなります

どちらが得かは状況によって異なります。

給与の場合は会社規定に、家賃の場合は契約書に従って計算してください。

端数処理の3つの方法(切り捨て・切り上げ・四捨五入)

日割り計算では、1円未満の端数が発生することがあります。

この端数の処理方法は、切り捨て・切り上げ・四捨五入の3つです。

■端数処理の方法
処理方法 計算例(6,666.67円の場合)  結果
切り捨て
小数点以下を切り捨て 6,666円
切り上げ
小数点以下があれば繰り上げ 6,667円
四捨五入 50銭未満は切り捨て、50銭以上は切り上げ 6,667円

給与の場合、労働基準法24条で「賃金は全額を支払わなければならない」と定められています。

そのため、支給額の端数は切り上げ、控除額の端数は切り捨てにすることが原則です。

そうすることで、労働者に不利にならない処理ができます。

家賃の場合は法律による定めがなく、契約書の記載に従うのが一般的です。

四捨五入が多いですが、物件や管理会社によって異なります。

うるう年(2月)の日割り計算

2月は28日または29日(うるう年)しかありません。

そのため、暦日基準で計算すると他の月より1日あたりの単価が高くなります。

月給20万円の場合の2月の1日単価
  • 通常の2月(28日):20万円÷28日=7,143円/日
  • うるう年の2月(29日):20万円÷29日=6,897円/日
  • 30日固定の場合:20万円÷30日=6,667円/日

たとえば、2月に10日間だけ勤務した場合、暦日数方式(28日)では71,430円、30日固定方式では66,670円となり、約4,760円の差が生じます。

この差を避けたい場合は、30日固定方式や月平均所定労働日数方式を採用しましょう。

どちらかを採用することで、どの月でも同じ単価で計算できます。

日割り計算を簡単にするツールとExcel活用法

日割り計算は手計算でも行えます。

ただし、計算ミスを防ぎたい場合や繰り返し計算が必要な場合は、無料ツールやExcelを活用すると便利です。

この章では、おすすめの自動計算ツールと、Excelで日割り計算を行う方法を紹介します。

日割り計算の自動計算ツール

Webブラウザで使える無料の日割り計算ツールを活用すれば、数値を入力するだけで自動的に計算結果が表示されます。

主なツールは以下の通りです。

■主な自動計算ツール
ツール名 特徴  主な用途
日割り計算くん

シンプルな入力で給与・料金の日割り計算  給与、月額料金
自動計算サイト

開始日・終了日を指定して日割り料金を計算  レンタル、サブスク
ネットの便利屋さん

暦日・所定労働日数など複数方式に対応  給与計算
司法書士事務所の計算ツール 固定資産税の日割り計算と精算書作成  不動産売買

上記のツールは無料で利用でき、会員登録も不要です。

ただし、計算結果はあくまで参考値として扱い、重要な取引では必ず自分でも確認することをおすすめします。

Excelで日割り計算する方法(関数・数式)

Excelを使えば、日割り計算を自動化できます。

DAY関数とEOMONTH関数を組み合わせることで、月の日数を自動取得し、正確な日割り計算が可能です。

日割り計算に使う主な関数
  • DAY(日付):日付から「日」の数値を取得
  • EOMONTH(日付, 0):その月の月末日を取得
  • DAY(EOMONTH(日付, 0)):その月の日数を取得

日割り計算の基本的な数式は以下の通りです。

Excelでの日割り計算式
  • =月額/DAY(EOMONTH(日付,0))*利用日数
  • 例:=A1/DAY(EOMONTH(B1,0))*C1

この数式では、A1に月額、B1に基準となる日付、C1に利用日数を入力すると、自動的に日割り金額が計算されます。

日付を変更すればその月の日数が自動で反映されるため、毎月の計算の効率化が可能です。

Excelテンプレートの作り方

繰り返し日割り計算を行う場合は、Excelでテンプレートを作成しておくと便利です。

以下の手順で作成できます。

日割り計算テンプレートの作成手順
  • A列:項目名(月額、開始日、終了日、利用日数、日割り金額)
  • B1:月額を入力するセル
  • B2:開始日を入力するセル
  • B3:終了日を入力するセル
  • B4:=B3-B2+1(利用日数を自動計算)
  • B5:=B1/DAY(EOMONTH(B2,0))*B4(日割り金額を自動計算)

このテンプレートを作成しておけば、月額・開始日・終了日を入力するだけで、利用日数と日割り金額が自動計算されます。

給与用と家賃用で別シートを作成しておくと、さらに便利に活用できるでしょう。

日割り計算に関するよくある質問4選

最後に、日割り計算に関してよくある質問をまとめました。

質問1.サブスクの日割り計算はできますか?

答え.サービスにより異なります。

月途中解約で日割り返金されるものと、月末まで利用可能で返金なしのものがあります。各サービスの利用規約を確認してください。

質問2.日割り計算を英語でなんといいますか?

答え.「prorated calculation」または「pro rata calculation」といいます。

契約書では「prorated basis」「on a pro rata basis」という表現もよく使われます。

質問3.固定資産税の日割り計算はどうしますか?

答え.不動産売買では、引渡日を基準に売主・買主で日割り精算します。

関東は1月1日基準、関西は4月1日基準が一般的です。

司法書士事務所の無料ツールで計算できます。

質問4.日割り計算で損をしないためのコツは?

答え.入居は月末近く、退去は月初近くにすると日割り家賃が少なくなります。

給与は計算方式を事前確認し、不明点は人事部門に質問しましょう。

契約前に日割り計算の条件を確認することが大切です。

小川 実(おがわ・みのる)
このサイトの管理者

小川 実(おがわ・みのる)

成城大学経済学部経営学科卒業後、河合康夫税理士事務所勤務、インベストメント・バンク勤務を経て、
平成10年3月 税理士登録、個人事務所開業
平成14年4月 税理士法人HOP設立
平成18年3月 慶応大学補佐人講座受講
平成19年4月 成城大学非常勤講師
平成23年12月 一般社団法人相続診断協会 代表理事就任
令和2年11月 一般社団法人成長企業研究会 代表理事就任
令和5年11月 著書『小さな会社の「仕組み化」はなぜやりきれないのか』 出版
税理士・上級相続診断士・行政書士・終活カウンセラー2級。

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