コラム

Audible-何かをしているときは、「何かをしていないとき」に挑む

星川 望 2024年12月20日

 私は本が好きです。専門書、ビジネス書、純文学、大衆文学など幅広く読みたい。

仕事に関係する本は、必要に迫られて、または何かの答えを求めて読みます。

しかし、文学作品はおろか大衆文学作品を読む機会はめっきり減りました。

子どもが小さいうちは、なかなか「自分の時間」というのは持てないものです。

 

コーヒーを淹れて、ソファーに腰掛け、文庫本を開く。

そんな豊かな時間はどこへ。。。と嘆くと「タイムマネジメント」、「時間は作るもの」、「優先順位をもって、大切なものへの時間を確保する」という技術の話が出てきます。

そして、「何かをしているときは、何かをしていないとき」という真理に行きつきます。

つまり、行動は選択であると。選択の質が豊かさの質だと。

 

その通りですが、優先順位を上げられない。何とかならないものなのか。

そのきっかけは、子どもが塾からもらってきた「試験に出る作家一覧」でした。

つまり、国語の受験問題として頻繁に引用される作家の一覧です。

好きな作家さんもいれば、読んだことがない作家さんも。

読みたい。子どもと印象や感想を共有したい。新たな願望が沸々。

そこで、Audible(オーディブル。書籍をプロのナレーターが朗読をしてくれる定額サービス)思い出しました。コロナ禍で車移動が多かったときはビジネス書を聞くのに活用していましたが、やっぱり活字で読んだ方が入ってくるなと、しばらく利用していませんでした。

さて、いつ使おうかとトイレ掃除をしながら思ったのです、「今だ」と。

 

食事を作る。

食器を洗う。

洗濯ものを干す。

洗濯ものを取り込む。

掃除をする(掃除機はうるさくてダメです)。

買い物をする。

 

家事は大変です。そう、時間を費やします。

でも、家事をしながらでも、耳は使える・・・ということでAudibleを再開しました。

検索すると話題の作家さんの作品がたくさん音声化されています。

「家事をしているときは、本を聞くとき」に変わりました。

プロのナレーターさんには申し訳ないですが、倍速で聞いてもしっかり楽しめます。

エンタメとしての読書は、間違ってページを繰ってしまい、先を見てしまう、という

失敗のリスクからも解放され、安心してドキドキを楽しめます。

4か月ほどで、50冊を超えました。

直近、熱くなったのは、池井戸潤さんの『俺たちの箱根駅伝』(文藝春秋、2024)です。

子どもの受験には出題はされないでしょうが、受験よりも大切なことを教えてくれます。

 

家事を始める前に、再生をし忘れたときは、「時間がもったいない・・・」と感じます。

ミヒャエル・エンデの「モモ」の時間泥棒に時間貯蓄をして、あくせくする大人みたいで嫌ですね。

 

感動して涙を流しながら食卓に食器を並べると、家族に心配されるので要注意です。

皆さんも「何かをしているときは、何かをしている」エピソードがあれば教えてください。

 

(文責:星川 望)

 

  

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