続けていれば、縁に恵まれ願いは叶う

15年くらい前のことです。イタリア語を学ぼうとテキストを買ったものの、結局1ページしか読まず終わってしまったことがあります。イタリア語に限らず、私は何をやっても続かない三日坊主の人間でしたが、社労士試験合格という成功体験の結果、「継続は力なり」「千里の道も一歩から」という言葉が大好きになりました。継続しなければ成功することはないですし、一歩ずつ進めば考えてもみなかった遠くの地まで行けるようになります。決めたら、ただそれを続ければ良いのです。こんなに簡単なことはないのですが、忙しい毎日の中で「継続する」ということはなかなか難しいとも感じます。
今の仕事においても、継続することでこれまでは見えなかった景色を見せてもらっています。初めてチャレンジすることもたくさんありますが、どんな経験も無駄になることはなく私自身を助けてくれるものです。チームをマネジメントするにあたっては、飛行機の乗務員時代に培った「限られたリソースで決められた時間までにどうにかする」という力が役立っています。前職はリクルーターでしたが、その頃の知識や経験のおかげで現在もスムースに採用活動を進められていますし、時に泣きながら覚えた英語は今もお客様とのコミュニケーションの手段となっています。
最近、社外向け資料として動画撮影を行うことになり簡単な台本を書く機会がありました。経験こそないものの、かつて放送作家を志し、「誰かを楽しませたい」「起承転結を用いて効果的に伝えたい」「設定された時間の中でまとめ上げたい」と常々意識してきたことが少しは生きた気がしました。そういう訳で楽しい作業だったのですが、まさか社労士として台本を書く日がやってくるとは夢にも思っていなかったわけです。そして気が付いたのが、放送作家のような仕事は、目を向ければこの会社にもたくさん落ちているということでした。思わぬ形で昔の夢を叶えることができるかもしれないと思うとワクワクします。
続けていればいろんなチャンスが回ってきます。そして、何かを継続して得たその「力」は、そのチャンスを拾う勇気に変わってくれます。
ちなみに、15年前に1ページで終わってしまったイタリア語は、今年の夏からまた勉強しています。分からなくても、遅れてしまってもとにかく続けること。趣味ではありますが、そこには様々な学びがあります。
”Roma non fu fatta in un giorno.” まさに、「ローマは一日にしてならず」なのです。

(文責:植松 沙和子)

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