申告期限内ギリギリの相続税税申告

ご相談内容

父が亡くなり、相続税の申告が必要です。
5年前に母も亡くなっており、その時に税理士の先生に作成いただいた申告書を見ながら兄が今回の相続税申告書の作成を試みておりました。
しかし、申告期限が2か月を切る状況となった今、「出来ないかもしれない…」と言い出してしまい、急遽税理士の先生への依頼を検討することとなりました。
このように期限が差し迫った状況ですが、申告手続きをお願いすることは可能でしょうか?

依頼時の状況と受任対応について

依頼時の状況

ご相談者(弟様)からの急遽の依頼のご連絡があったものの、根拠資料等の一式はお兄様が保持しておられるとのことで、財産の概要はわかるものの詳細が不明でした。
そのため、概要からお見積りを3パターンほどの財産総額別に作成して提示するとともに、必要資料のリストをご提示し、至急、当方に依頼するかを問わず、資料をいずれかの税理士に送付する準備を整えるようにお伝えいたしました。

受任後の対応

お兄様とのご相談後、ほどなく当方に依頼したい旨のご連絡がありましたが、残りの期限は1か月少々という状況にありました。
相続税申告には遺産分割協議書の写しも必要であり、どんなにギリギリの対応であっても、相続税申告書の提出期限の1週間前には遺産分割協議書の署名押印を終える必要があります。
そのため、相続人の方々がお住まいの地域まで遺産分割協議書の署名押印のために出張するスケジュールの調整が可能な相続診断士を保有する司法書士の先生を探し、訪問対応ありきでのスケジュールの確保をお願いいたしました。お預り資料を精査したところ、戸籍等が部分的に不足していたため不足部分は司法書士の先生の職権で取得いただくように促し、また、残高証明の取得も兄弟お二人ともお仕事があるため平日の対応が難しいとのことで、こちらも司法書士の先生への委任を検討するようお勧めいたしました。
司法書士の先生に遺産分割協議書の押印のために現地へ赴いていただき、その日のうちにコピー当方にお預けいただくなどのご協力もあり、なんとか期限の1週間前に遺産分割協議書の署名押印と相続税申告内容の確定を終えることが出来ました。

まとめ

相続税申告がe-TAXで可能になるなど、納税者自身での申告がしやすい状況になりつつありますが、限られた期限内でそのために費やせる時間がどれだけ納税者ご自身が確保出来るか、しっかりと確認し準備を行いましょう。
ご自身で申告をするのであれば事前に何が必要かを確認し、期限ギリギリではなく早めのタイムリミットを設け、専門家に依頼することとなっても余裕をもって引き継げるようにしましょう。
期限ギリギリでは、時間があれば郵送で済んだものが面談を要することとなったり、期限内に間に合わせるために作業人員を増員せざるをえないなど、作業報酬等も結果として高くなってしまうものと考えられます。
また、遺言書の作成をしっかりと行えば、相続手続きの負担を軽減することが出来る部分もあるため、準備という観点でも遺言書の作成は極めて有効です。
HOPグループでは、グループ内の専門家の協力はもちろんのこと、提携の専門家との協業により、相続に関連する事象に幅広く対応しております。ご生前の相続対策相談なども承っておりますので、お気軽にご相談ください。

(文責:朝比奈 宏)

モバイルバージョンを終了