財務状況を正確に把握することにより、新たな戦略を展開出来た事例

相談内容

建築士事務所を経営しています。
銀行借入をして、1年程度で売却する予定でモデルハウスを建てたが、売れずに困っています。コロナ関連の制度融資により手元に現金はあるものの、この先の資金繰りが不安です。

現状分析と改善策

具体的な原因

  1. 毎月、月次決算が出来ておらず、正確な損益が分かるのは期末のみという状況であった。
  2. 借入金の返済が複数あり、その区別もなされていなかったため、
    現状で運転資金が足りているのかどうなのかもよくわからない状況であった。
  3. 期中、売上計上は引き渡し時、費用計上は支払の都度行っている為、帳簿上の利益と実際の資金繰りとの乖離が大きく、正確な収支の把握はおろか、3ヶ月先の資金繰りの予測が出来ていなかった。

改善策

会社の血液とも言える資金繰りを正確に把握する為に、下記の改善策に取り組みました。

  1. 毎月月次決算を行う運用に変え、前月の実績を振り返る機会を設けるようにしました。
  2. 案件の進捗を個別に管理をする事で、お金の出入りの時期と金額を正確に把握しました。
  3. 借入金を、元々あった分、モデルハウス建築の為に借り入れた分、コロナ関連の分に区別して管理する事によって、正確な収支と運転資金の把握に努めました。

まとめ

改善をした結果、想定よりも運転資金が確保されていることが分かり、モデルハウスを焦って売る必要がないという判断に至ったことで、モデルハウスをお客様との打ち合わせやイベントで使用することで、自社製品の質の良さを感じてもらい、さらなる集客と成約に結びつけていくという戦略を展開する事が出来ました。
このようにHOPでは、毎月の月次決算を標準とし、お客様のよりよい未来の実現のために、必要な方法や役立つ情報を提供してまいります。

(文責:松本 龍馬)

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