何よりも先に必要だったのは事業計画を立て、社内で共有することだった!

<ご相談内容>

・社員の給与改定(昇給・昇格)に根拠を持って公平に対応していきたい
・評価制度を導入したい!だけど、どれくらいお給料を上げても良いのかわからない!
・グループ法人で、部署異動で仕事が変わる場合や、法人間で兼務しているメンバーもいる
どのような評価をすればよいかわからない
・先代から事業を引き継いで5年を超え、売上も安定してきたので、事業の基盤を整えていきたい

<成長企業診断による現状分析と改善策>

●現状分析

・現経営体制で、まずは売上を安定させることに集中していたことから、会社方針や中長期の事業計画が策定しきれていなかった。
・グループ法人として、全体の財務状況を把握したうえで経営施策や計画を立てるまでに至っていない
・社員の賃金改定や賞与査定のルールは具体的になく、賃金決定にあたり根拠などが持ち合わせていない
・評価制度の策定の前に、会社として大切にしていることや、会社の社員としてどのような行動をしてほしいのかを明確にしきれていなかった

●解決策

会社が大切にしている想いを言語化。現経営体制で、理念・ビジョンを策定し、中長期計画を策定。経営方針発表会の実施。
グループ法人全体としての財務状況を把握し、予実管理の実施
成長考課制度を導入し、社員に求める役割・ミッションを明確にする

【経営方針・中長期計画の策定・共有/予実管理】
1. 理念・ビジョンを言語化
2. 財務の現状を分析(社員ごとに担当している法人間の業務ウェイトなどの確認)し、グループ法人としての経営数値の捉え方を検証・予実管理の実施
3. 中長期計画を策定し、3年後、5年後までに取り組むことを明確化。未来の組織図の作成
4. 経営方針発表会を行い、新たな方向性を社員と共有

【成長考課制度の導入】
1. 役割期待の明確化
現在の各メンバーの業務内容について洗い出し
理念・ビジョンを実現するための各法人や業務で必要なスキルの整理
2. 社員の成長考課シートの作成
3. 給与体系の整備(賃金テーブル・賃金規程)

●まとめ

先代から引き継がれた大切な会社を、託された経営陣として、各お取引先の信頼を守り抜き、これまでの売上を継続させ、事業を安定させて来られてきました。
今回の成長企業診断®を通じて、今後目指したい未来を経営陣で考えるきっかけとなり、改めて、先代の時代から勤続していただいている社員様はもちろん、新たに入社される皆さまが、より安心していただける環境をつくりたい、そして、現体制での経営の方向を指し示し、経営としてのリーダーシップをとっていきたいという考えが明らかになりました。
社員の給与を決めるための評価制度が必要という相談から、今回の成長企業診断®を行いましたが、
社員に期待することや求めるミッションを明確にするには、会社の理念・ビジョンや事業計画が欠かせません。あくまでも、人事制度や評価制度は、理念・ビジョンを達成するための一つの戦略です。
どんな取り組みも、まずは、理念・ビジョンがあり、その目的を達成するためのロードマップ=事業計画が必要です。
皆様の会社では事業計画がありますか??社員の皆様と共有されていますか??

文責:土井 実紗

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