離職率の高さが「成長企業診断」で改善された事例

離職率が高い……こんなお悩みをもつ経営者の方は多いのではないでしょうか?

ご相談内容

社員のやる気が持たず、定着しない

設計業経営
離職率が高いため、社員のスキルアップや、生産性の向上を目的とし、研修制度を設けました。研修後2週間はモチベーションが高くなるのですが、すぐに元に戻ってしまい、やる気がなくなってしまう社員が多いようで、定着率アップにつなげることができません。

現状分析と改善策

具体的な原因

大きな原因は評価制度にありました

1番の原因は社員が納得する明確な「人事評価制度」が設けられていないことでした。
社員のモチベーションは、他人との比較により、上がったり下がったりします。評価の基準が上司個人個人に委ねられていると、必ずしも部下を納得させるものではなく、その評価が一気にやる気を失う原因につながります。

解決策

主に次の4つの項目で改善提案を行いました。

1.評価制度の見直し

成長を明確にできる評価制度を設け、給料に反映していきました。

例えば、

「能力評価」業務上求められるスキルや知識への評価
「業績評価」期間ごとの成果や目標達成度への評価
「情意評価」業務に対する姿勢への評価
「コンピテンシー評価」業務ごとに定義された行動特性への評価
「目標管理制度(MBO)」社員が自主的に目標を決め、会社と共有・管理する制度
「多面評価(360度評価)」上司の他、同僚や部下などあらゆる立場からの評価

などを定め、評価制度を客観的かつ具体的に、社員に分かりやすく共有することを提案しました。

2.キャリアアップ制度の実行

・キャリアパスプランの作成
社員が自分の将来像を具体的にイメージできるようにしました。

・人材育成プログラムの作成
キャリアアップ支援制度を設け、より高い目標に挑戦する従業員のサポート体制を整えました。

3.働き方改革

・育児や介護休業、時短勤務など働き方の多様性を受け入れる体制を整えました。

・有給休暇を順番に取得する制度を策定することにより、有給休暇の取得が進み、リフレッシュできる機会が増え、モチベーションアップにつながりました。

・残業を申請制とし、一定時間以上の残業を禁止とすることで、働き過ぎを防止しました。

4.採用計画

採用計画を策定し、急な離職が出てもあわてない組織作りを行いました。

まとめ

離職率の高さを解決するためには、研修制度を導入する前に、見直すべき課題が見つかりました。

1.評価制度の見直し

2.キャリアアップできる仕組みの確立

3.働きやすい環境作り

4.急な離職にも対応できる体制作り

また、この診断では、「従業員満足度」をメインとした改善と捉えられがちですが、実は「コンプライアンス」や「事業継続性」の問題点も明らかになり、上記4項目以外にも、雇用契約書の再作成、幹部育成研修制度の導入など、様々な改善点が挙げられました。

経営上の問題を多角的な視点で診断すると、様々な分野で課題が浮き彫りになるかもしれません。

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