フレックスタイム制度導入により勤怠管理がシンプルになった事例

ご相談内容

顧問契約開始後、半年ほど給与計算を行う中で、日々わずかな勤務時間の不足や多少の残業が恒常的に発生していることが分かりました。一方で、社長の社員への信頼は厚く、勤務時間の不足についての控除は免除するケースがほとんどでした。実質的にフレックスタイム制度に近い勤務状態であると考えたため、社長に導入をお勧めしました。

<現状分析と改善策>

対応手順

・フレックスタイム制度の説明(メリットとデメリット)
・制度設計(コアタイムの設定など)
※コアタイム:必ず就業しなければならない時間帯
・社員への説明
・就業規則への規定
・労使協定の締結

解決策

フレックスタイム制度は従業員に自身の始業時刻と終業時刻の決定を委ねるため、全員が同じ時間に顔を合わせて働けないことや、自立性の低い社員はうまく制度を利用することができないなどのデメリットもあります。これを社長に説明し、ご理解いただいた上で導入を決定しました。
一定のフレキシビリティを持たせながらも深夜の時間帯に業務が及ばないようコアタイムを設定するなどして、労使双方にとって「いい塩梅」のルールを作りました。

まとめ

こちらのお客様は営業の仕事が中心で、もともと顧客の都合に合わせて就業時間や就業場所を設定することが多かったため、フレックスタイム制度の運用は想定通りうまくいきました。
社員の仕事における自由度が上がっただけでなく、給与計算の際の勤怠集計もよりシンプルなものになりました。
労働基準法には様々な時間管理制度があります。その会社の状態に合わせて適切な処方箋を出すのも我々士業の仕事です。

(文責:植松 沙和子)

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