成人年齢引き下げによる住民税の変更点

少し前に4月1日の民法改正により成人年齢が引き下げになったというニュースが話題になりました。それに伴い個人の住民税の非課税対象者にも変更点があるというのはご存じでしょうか。

まず住民税の仕組みを簡単にご説明します。
住民税の納税義務者はその年の1月1日に市区町村内に住所のある方、住所はないが事務所(事業所)または家屋敷がある方が対象です。
前年の所得に応じ、地方自治体が税額を計算し納税者まで通知します。

 

毎年5月ごろより通知が送られ、納付方法は以下の通りです。

  • 会社等にお勤めの方(特別徴収)→会社宛てに通知書が届きます。6月支給給与より新年度の住民税が反映され毎月控除されます。
  • その他の個人事業主等の方(普通徴収)→ご自宅に通知書が届きます。同封されている納付書を利用し年4回に分けてご自身で納付します。(早く納めることは可能ですので一括で納付も出来ます)

一方で住民税がかからない方は以下の通りです。

  • 生活保護法の規定による生活扶助を受けている方
  • 1月1日現在、障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下の方(給与収入のみで204万3,999円以下、未成年者でも既婚者はその限りではありません)
  • 前年中の合計所得金額が、次の金額以下の方(東京23区の場合)

(1) 扶養親族等のいない方
35万円+10万円(給与のみで100万円以下)
(2) 扶養親族等のいる方
35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+10万円+21万円

この住民税がかからない方の要件の中に未成年者で前年の合計所得が135万円以下の方とあります。
未成年者の年齢が引き下げられたことにより、住民税の非課税対象者の要件も20歳から18歳へ変更となりました。適用は令和5年度からです。
今年の給与収入が204万3,999円以下であっても、23区内にお住まいの方は年収が100万円を超え、来年1月1日時点で18歳または19歳の方は住民税の課税対象者となります。
高校卒業後に働かれている方やアルバイトで100万円を超える収入がある方には影響がありますので該当しそうな方はぜひ確認してみてください。

 

(文責:岩井 優花)

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