今期、社労士チームはコンサルティングを行う部門と統合しました。事務作業をメインに行う「社労コンサルラボ」という新たなチームができ、新しいメンバーがどんどん加わってくれています。
どの業界も人手不足なので、優秀な人材を採用するまでも大変なのですが、採用してから一人前に育てるまでも、また大変な道のりであります。
ラボチームに仕事を任せるにあたり、属人的になっている業務を切り分け、複数人で対応し、一定の成果が出せる仕組みづくりをすることになりました。新入社員を迎えるときにも教育がしやすい環境を作る目的の他、誰かが急に休むことになってもお客様に迷惑をおかけすることなくお応えできる組織を目指して様々なことを改善しています。
我々の業務は専門的なことが多く、知識を持つ有資格者ほど人に任せることをためらいます。そのため、自身の抱える業務が膨らんでいき、労働時間が増えるだけでなく、その人にしか分からないブラックボックスを作ってしまいがちです。これは組織として健全な状態であるとは言えません。
誰でも理解できるよう業務のひとつひとつの作業を言語化し、同じ作業であればいつも同じ手続きを踏めば正解にたどり着けるよう標準化する。私もこの仕事の難しさや奥深さを知るだけにハードルが高いと思うこともありますが、リーダー、担当者、パート社員、それぞれがそれぞれの視点でアイデアを出し、実現に向けて奮闘しています。
この頃、果たして世の中の仕事はすべて標準化できるのだろうか?と考えます。数十年の経験が必要とされる、熟練の職人さんの仕事ですらも言語化できるのでしょうか。突き詰めればそうであるようにも思いますし、同じものができたとしても職人が心をこめて作ったものや、長い年月を経た歴史ある作品とは何かが違って見えるかもしれないなとも思います。AIにできない仕事とは、こういったところにヒントがあるのかもしれないと気が付きました。
(文責:植松 沙和子)