『ありがとう』の言葉と気持ちに感謝

こんにちは。税理士法人HOPの川村です。
私は、相続業務を担当しているため、相続でお困り事がある方の相談をお聞かせ頂いております。
相続業務は、大きく分けて「相続後の相続税の申告」「生前のうちに行う相続対策」があります。後者の生前対策が出来ていれば各相続手続きがスムーズになるのですが、実際に相続対策が出来ている方は肌感覚で10%未満といった感じです。

ここで、相続対策について少しお話したいと思います。
相続対策とは、
 1.遺産分割対策
 2.認知症対策
 3.納税資金対策
 4.節税対策
であり、重要度もこの順序になります。
「節税対策」に重きを置く方も多く見受けられますが、財産を残す側である両親の想いやご意向を実現させること、将来、両親が認知症になった場合の財産管理の仕組みを整えること、そして、予想される納税資金の確保が大切だといえます。その上で、節税対策です。納税の負担を少しでも軽減できるよう検討していきます。

さて、相続対策のうち、上記1.と2.の対策として、「家族信託」があります。
家族信託とは、親子の信頼関係を基に、親の財産を子が預かり、子は預かった財産を『親のために』管理したり処分できるようにする仕組みです。(親子間で信託契約という「契約」を結びます。)
家族信託を行う大きな目的は、
1.親の施設費捻出
2.空き家防止
3.詐欺防止
4.賃貸不動産の管理
5.口座凍結防止(認知症が進むと、原則引き出せません)
です。

先週末お会いしたお客様ですが、上記のうち、2.空き家防止と5.口座凍結防止を実現するために、息子を受託者(財産を預かる人)とした家族信託を提案しました。出会って1年近くになりますが、相続対策を実行するに至るまで、何度も面談を重ねてきました。相続とは一見関係が無いようにも思える、ご両親や子供世帯の普段の生活の話や、ご両親の希望・悩み、それぞれの家族が抱えている悩みをお聞きし、お客様にとって何がベストなのか、お客様と一緒に考えて実行に移していきます。

そして、その80代後半になるお客様から、『川村さんに会えて良かった、ありがとう。これからも宜しくね。』とおしゃって頂きました。
相続業務は、家族のナイーブな部分もお聞きすることになりますし、「死」を身近に感じる業務でもあります。家族関係が不仲の場合も多いですし、業務に携わる中で私自身が悲しみや不条理を感じることがあります。
お客様のお役に立ちたい一心で精進していますが、お客様の『ありがとう』の言葉に何より励まされ、心を助けて頂くことが多々あります。

『ありがとう』の言葉と気持ちに感謝でいっぱいです。

(文責:川村 理香)

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